『落語娘』を見ました
落語という古典芸能の世界に飛び込んだ香須美と言う女性を通して、落語の世界のしきたりなどをおもしろく描いた、『落語娘』を見ました。
子供の頃から噺家に憧れた香須美(ミムラ)は、あこがれの三松家柿紅に弟子入りを志願するが、女という理由だけで断られてしまう。その結果三々亭平佐という、落語界を干されている平佐師匠に弟子入りすることになった。ろくに稽古もつけてくれない師匠の元、前座として修行する香須美だったが、ある日復活を賭けた師匠が、演じると必ず死ぬという『緋扇長屋』を演じると知る。
最近は落語ブームと言われ、比較的耳にする機会も奥なり、落語が好きだという方も多いでしょう。映画の中でも昨年は『しゃべれども、しゃべれども』という作品が製作されていることからも、古典芸能の世界に挑戦する事は、一つのドラマとして成立させやすい題材なのではないかと思います。
さて、この作品題名こそ『落語娘』ですが内容は『落語師弟』とも言うべき内容です。この作品自体がイントロから『香須美によって語られている』という風に受け取れるので、『落語娘』だという解釈も出来ます。
ミムラは彼女特有のおっとりしたというか緊張感を感じさせない表情が、落語界で飄々と修行する前座の雰囲気を醸し出していました。そして、ダメ師匠を叱ったり、心配したりするときも、深刻すぎずに優しさを感じる表情がかわいらしく映りました。
前半、寄席の裏側や師弟制度の矛盾など、古典芸能にありがちな不平等にも明るくたち振る舞う姿を見て、修業時代というのは色々大変なのだろうなと感じました。
私も過去に2度ほど寄席と言うところに足を運んだことがありますが、寄席と言うところは是非一度足を運んでみるとおもしろいところですよ。平日などは結構がらがらですが、一日中芸人さんが色々な演目を披露してくれますし、じっくりと古典を演じた後に、新作落語や色物があったりと、リーズナブルに楽しめる場所です。
作品中にも登場する、新宿の末広亭などは繁華街のど真ん中にある割には古風な建物でちょっと異質な感じがします。しかも多くの人が、『笑点』の舞台を落語の舞台の基準に考えていると思いますが、寄席の舞台は実際にはかなり小さいことに驚くと思います。
脱線話はこれくらいで…
平佐師匠を演じた津川雅彦は、へそ曲がりの師匠にぴったりで、周りの意見など関係なく無軌道なことをしているかと思えば、根っこにはしっかりした芸を持ち、香須美のこともしっかりと見守っている、懐の深い師匠を貫禄十分に演じています。
特に緋扇長屋を演じているときの姿は、本職の噺家達も及ばないのではと言う位、気迫あふれる物でした。
話の中心になる『緋扇長屋』に関しては、平佐師匠によって演じられたラストは、確か似たような落語があったような気がしましたが、それも計算のうちだったのでしょう。▽が気づいたくらいですから。
題名からすると、香須美が落語界のしきたりなどでドタバタを演じるのかと思いましたが、作品の中身は古典芸能に対する考え方を、斜めから見た師匠と弟子の人情喜劇といえる物でした。
PS.緋扇長屋の本当の落ちは一体どんな物だったのでしょう。それを知りたいですが、知ってしまうと突然…
公式HP:http://www.rakugo-musume.com/
多くの人が映画の感想を書いていますので、ご覧になってみてください。
(V)o\o(V)
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