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2008年5月の記事

『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』を見ました

ぺベンシー4姉弟がナルニア国を去った1300年後を描くシリーズ第二弾『ナルニア国物語/第2章:カスピアン王子の角笛』を見ました。

ぺベンシー姉弟が去ったナルニア国は、1300年の時を経てテルマール人に征服され、ナルニア人は絶滅したと思われていた。テルマール人の王子カスピアンは、王位を狙う摂政ミラース(セルジオ・カステリット)の魔の手から逃れるため、”偉大な四人の王”を呼び戻すと言われる魔法の角笛だけを手に、城から逃亡した。

シリーズ第一弾は、氷の魔女に征服されたナルニア国を解放するまでのストーリーでした。第二弾はその1300年後という設定ではありますが、映像的には『1300年後』はあまり関係ないと思います。

但し、やはり第一弾『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』はご覧になった後で、本作を見ることをおすすめします。

ただ、前作が明るく楽しいイメージで作られていましたが、今作は誘惑や悩みなど、人間の暗い部分を描いているために、少しダークな感じに仕上がっています。特に前作で『一の王』となったピーター(ウィリアム・モーズリー)には様々な試練が訪れます。

そして、カスピアン王子(ベン・バーンズ)が『4人の王』をよび、ナルニア復活に向けて動き出すとき、かつては偉大な王であったピーターには、1300年後の世界で自らの力を示したいという思いが強く、そのことでカスピアン王子との軋轢が生まれる。

この展開はピーターの成長を描いています。と同時に大人として成長することは、自らの責任を果たす、と言うことだと言っているのだと思います。

今作でピーターとスーザン(アナ・ポップルウェル)の為に描かれる大人への道は、ラストで意外な結果に繋がります。ナルニア国に来た意味が、両親から離された姉弟に成長を促すための世界、と言う理由付けなのでしょう。

さて、カスピアン王子を演じるベン・バーンズが本当にかっこよく描かれています。今作の主役と言っても過言ではありません。ピーターと並んで映るシーンもあるのですが、オーラが違うというか存在感が違うと言えるほどです。

映像的には、戦闘シーンが多く物語も比較的単純で、大人も子供も見ることが出来る作品と言えます。もちろんSFXを駆使した、ミノタウルス等もリアルに感じられます。

ディズニー作品としては、ややダークな感じを受けますが、カスピアン王子とピーター、二人の若者の成長を描くファンタジー作品として、あらゆる世代の人が見て楽しめる作品だと思います

http://www.disney.co.jp/narnia/

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『ミスト』を見ました

スティーブン・キング原作のミステリーホラー、『ミスト』を見ました。

激しい嵐の過ぎた翌日の朝、デヴィッドは息子とスーパーマーケットに家の補修用品を買いに向かった。その時から湖には濃い霧が立ち込めはじめていた。やがて、その霧は町中を覆い始め、霧の中にいる人々を何者かが襲い始める。

キング原作と言うと『シャイニング』などが思い浮かびますが、

彼の作品は、人の心理を衝いて来る皮肉な作風に魅力があります。

この作品でも、霧の中にいる生物は確かに恐怖の対象ですが、人々が本当におびえるのは『人間』です。

霧に閉じ込められたスーパーの中で、人々がそれぞれの考えを展開し、やがて恐ろしい方向に意見が集約される。それが必ずしも常識が通用しない考えと言うところが見ていると、恐ろしいというか集団心理の怖さみたいなものを感じます。

『外に出ると危険があるため、建物に閉じこもる』と言うゾンビ映画でよくあるシュチュエーションですが、決定的に違うのはそこにいる人々の信頼感。

ゾンビ映画では、少数ながら協力して戦うのが多いのですが、この作品では疑心暗鬼が人々を不信に陥れます。

この不信感を増すための仕掛けが、うまく組み込まれているのが作品の面白さでした。その為、『なんとなくこういう人いるな』と感じながら見ることが出来ます。

『霧』と言う日常でも起きる事象が、異常事態の引き金となっているのも、常識を変えられない人の心理をうまく衝いているといえるでしょう。

霧の中にいる生物などの表現は、クローバーフィードに近いものがあります。VFXなどの表現力もあってリアルに感じられました。

この作品で『怖いな』と感じたのは、宗教の魔力でしょうか。集団の不安を煽り、やがて集団の心の支えになっていく様は、霊感商法などとの手法とそっくりです。

さて、この作品は人間の心理を巧みに操利、操られることの恐怖を絵見せてくれます。もっとも顕著なのがラストの展開です。このラストに至るまでは、見ている側に、そうならざるをえないだろうと感じさせてきました。

しかし、それを根底から突き崩すあのラストに関しては、あまりにも皮肉が利きすぎいているのではないかと思います。

ラストの解釈としては、生きる努力をしないことが、あの結果になったとの解釈も出来ます。しかし、その解釈が全編に通っているとすれば、登場する人々は全員が、生きるために精一杯の努力をしたとはいえないし、また、そうではない人が生き残った結果になったというのも、ちょっと理不尽な感じがしました。

ラストの展開は原作には無いということで、映画オリジナルですが、考えずにはいられないものです。

この作品はサスペンスホラーとして、大変面白い作品でした。ただ、展開が暗いく重いうえ、結構悲惨な展開です。ただ『衝撃のラスト』の宣伝文句が、これほどぴったりな作品は今までに無かったのではないでしょうか。

http://www.mistmovie.jp/

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『ノーカントリー』を見ました

アカデミー賞で監督賞・助演男優賞・作品賞を獲得した、『ノーカントリー』を見ました。

テキサスの荒野でハンティングをしていたモス(ジョシュ・ブローリン)は、銃撃戦があった麻薬取引現場二遭遇する。取引の金200万ドルを見つけた彼は、それを持ち帰った。しかし、麻薬組織はその金を見つけ出すために、冷酷非情な殺し屋シガー(ハビエル・バルデム)を差し向ける。一方、麻薬取引の現場を捜査した保安官のベル(トミー・リー・ジョーンズ)は。モスが事件に巻き込まれたことを知り、彼を保護するためモスを追いはじめる。

麻薬取引の金をめぐり、息詰まる追跡劇を見せてくれるのですが、それ以上に緊迫感を感じるのが、ハビエル・バルデム演じるアントン・シガーです。常に無表情、口数も少ない、自分のルールが絶対、という『ゴルゴ13』のような男です。スクリーンに登場したときから『不気味』という他に言葉がない役柄。

彼の圧倒的な演技が、作品の緊迫感をぴんと張り詰めたものにしています。冒頭の保安官を絞め殺すシーンでは、狂気のような表情を見せたかと思うと、次のシーンでは、まったく関係のない人を、表情を一切変えず、ためらいもなく殺してしまう。

金を回収するという目的のためには、一切手段を選ばず、危険も顧みない。それこそが彼のやり方である、ルールである。物語の中には、彼に対して、挑戦、説得、哀願と様々試みがされるが、彼は一切感じることなく、死体の山を作っていく。

そのすべてに無表情で通す事が、とにかく不気味であった。

ラストで彼に襲い掛かるアクシデントに対しても、絶望することも、怒ることもなく、応急処置をして消えていく。そんな彼の姿は人の心を超越している感がある。

そうした視点で見ると、彼を取り巻く人々は彼から生き延びようとすればするほど、自分の起こした行動を公開させられ、絶望に導かれてゆく。彼らにとってシガーの存在は、死に神といえる存在。不幸にして出会ってしまったことが、不幸だったということにつながる。

追われるモスを演じるのが、ベテランのジョシュ・ブローリン。彼の演技も迫力物で、初めは何とか逃げ延びようとしているが、やがては絶望を感じ始める。しかしあきらめずに生き延びようとしている姿は、狩りの獲物という役割を超え、死を超越しようともがく人の姿でした。

ただ、そんな彼の演技も、シガーの圧倒的な存在感にやや及ばなかったといえます。また皮肉なことは、彼を殺したのがシガーではないというところでしょう。

そしてもう一人、モスの妻、カーラ・ジーンを演じたケリー・マクドナルド。彼女が最後にシガーと対面するシーンは、派手ではないのですが、息を呑む迫力です。

神のごとく死を与える、悪魔の男シガー。今年度のアカデミー賞最優秀助演男優賞を獲得した、ハビエル・バルデムの怪演は、本当に見ごたえあるので、ぜひ劇場でご覧ください。

http://www.nocountry.jp/

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『紀元前1万年』を見ました

ローランド・エメリッヒ監督の最新作で、太古の世界を舞台にした『紀元前1万年』を見ました。

幼い頃から惹かれあうデレーとエバレット。村に伝わる伝説を信じ生きる人々の村に、ある日異種族が襲撃をかけてくる。江部レットと村人の多くを奪われたデレーたちは、奪還のため追跡をはじめるが、様々な危険が立ちはだかる。

紀元前一万年と言えば、現代に記録の残っている古代エジプト王朝よりもさらに7000年前。記録が無いと言うことは映画などの作品にとっては、SFなどと同じく想像力を武器に様々な冒険を繰り広げることが可能と言うこと。

この作品でもサーベルタイガーやマンモスなど、絶滅してしまった動物が登場しその迫力を、余すことなく表現している。もちろん、この作品で提示されたものは現実の生態とあっているかどうかは誰にもわからないので、その動物が持つイメージとして迫力があるということ。

この作品ではエベレットを演じたカミーラ・ベルの表情が印象に残りました。その他の役者陣もそれなりにがんばっているとは思います。しかし、全体に紀元前1万年の世界に生きる人々に見えませんでした。

この傾向は作品全体に言えることで、どこかで見たような風景や生活スタイルなど、せっかく舞台を太古の世界にしたのにもかかわらず、昨年公開された『アポカリプト』と同時代のように見えてしまいました。(ちなみに『アポカリプト』は13世紀ごろのアメリカ大陸が舞台です)

時代考証などは無意味であることは、十分承知していますが、砂漠の中にピラミッドを立てたり、何百人も乗れそうな巨大な帆船、石組みの大きな神殿など、古代文明の記録に出てくるものを、とりあえず集めてきて、これが紀元前一万年だと言われても違和感しか感じません。

物語にしても、奪われた恋人を救出するとか、村の伝説が重要なポイントになるなどと言うのは、比較的ありふれている。このストーリーをわざわざ持ってきたのは、せっかくの舞台を生かす物ではないと感じる。

ムー大陸やアトランティス大陸を思わせる台詞も、一言二言あったがそれらも生かされることも無く、古代を舞台にしたラブロマンスの域を出なかったのは、残念と言わなければならない。

エメリッヒ監督はせっかくのアイディアを、無駄に消耗してしまった。前作『デイ・アフター・トゥモロー』も後半尻すぼみの展開であったが、脚本は別の人に任せて監督業に集中したほうが良いのではないか、と改めて感じる作品でした。

http://wwws.warnerbros.co.jp/10000bc/

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『うた魂♪』を見ました

合唱をテーマに、歌の好きな女の子の恋と青春に満ちた学生生活を描いた『うた魂♪』を見ました。

かすみ(夏帆)は合唱部に所属する、自分大好き少女。小さいときから歌の才能を認められ、今では歌っている自分が大好きと言い切る。そんなある日、憧れの牧村純一(石黒英雄)の写真のモデルになったが、その出来上がった写真を見て『鮎の産卵の顔』といわれる。ショックを受けたかすみは合唱を辞めることを決意する。

歌をテーマにした作品だけあって、とてもきれいな歌声が印象的でした。特にかすみが所属する女子合唱部の歌声には、癒される感じがします。

実はこの作品を見に行った理由の一つに、実に十数年ぶりになる薬師丸ひろ子の歌声を聞くためです。劇中で披露される『Oh My Little Girl』のすんだ歌声に、かつての『歌手』薬師丸ひろ子を知る私は感動しました。

さて肝心の作品ですが、最近いろいろな作品に出演している夏帆が、かなりがんばっています。オープニングからの、様々な表情とそれを補足する、かすみ自身の『解説』は作品の雰囲気を伝えるのに役立つとともに、かすみと言う少女の性格や考え方を、観客に伝えるのに役立っています。

売り出し中の若手女優にこんな表情や台詞もありなの?と思いたくなるほど、夏帆の演技は一つ突き抜けたものがありました。

もう一人注目は、やはり権藤洋(ゴリ)でしょう。男子の高校生には、ヒゲをはやしたりするのはいますが、さすがにあそこまで『おっさん臭い』のは居そうも無い気がします。しかし、ソウル・フルな歌を歌いたい男、と言うことでは違和感無く感じるし、役にはまっていると言っても良いと思います。

このゴリ率いるヤンキー合唱部は、それはそれは熱い、暑苦しいと言ってもいい。しかし、歌っているときの熱さはさらにすごい感じです。もちろん男子であれば一度はあこがれる尾崎豊を歌うもで、見ていながら一緒に口ずさみたくなるド迫力です。

合唱部というと、やはり正しい発声のために、口や表情がおかしく見えるのが常で、私の学生時代も『変な顔して歌ってるなぁ』と思いつつ見ていたことを思い出しました。

この作品は、そんな素朴な疑問を取り上げつつ、夏帆という、ある意味等身大の女の子がかすみを演じることで、一人の少女が感じるであろう青春時代悩みや成長の1ページを切り取った、さわやかな作品であると思います。

惜しむらくは前半の、自己解説を入れたコミカルな展開が中盤にまったく抜け落ちてしまい、普通の学園青春物のようになってしまっている点。せっかくスタートから作品をかなりコミカルに進めたのに、中盤では優等生的に振舞ってしまう。この辺が、『うた魂♪』の魅力をやや落としていると感じます。

落ち込んで立ち直るときの心理描写も、かすみが真剣に悩んでいる、それを自らに語らせるのも面白い手法ではなかったかと感じました。

共演の合唱部員たちも、かわいい女の子の美しい歌声を披露してくれて、スクリーン全体から癒しの効果を感じることが出来、『歌うって良い事だなぁ』と感じさせてくれる、素適な作品です。

http://www.utatama.com/

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こんな作品が上映されるだけでも、奇跡的だった

連ドラもダメだった銀幕版「スシ王子」の不調

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080504-00000003-gen-ent

『ワーナージャパン』が満を持して製作した、『銀幕版 スシ王子! ~ニューヨークへ行く~』が、予想どうりと言うか当たり前と言うか、大苦戦している。

芸能界ではすっかり幅を利かせ、その横暴さも週刊誌などを賑わせてる『ジャニーズ事務所』。その所属タレントをキャスティングする時は、事前に様々な企画やタレントの抱き合わせを行っている。

人気タレントを囲っている事務所としてはそれでいいのかもしれない。しかし、こんなくだらない映画を製作させるとしたら、ファンをないがしろにする『儲け主義』だと言わなければなりません。

映画自体は未見なので内容は知りませんが、TVシリーズの数本を見る限りは、とても映画館で見せる作品とは思えませんでした。

TV-CMや劇場での予告編を見ても、その印象が変ることなく、結果を見るとその予想は間違っていなかったようです。

さて、国内で製作される作品のうち、この作品のように企画・キャスティング先行の映画制作が多くなっていると感じます。主にTV局主導の作品に多いようですが、この様な制作方法は結果として映画人口の減少を招きかねない愚作です。

たとえばこの作品はGWにあわせて公開されています。ジャニーズタレントを狙い、GW期間中の女子中高生の女性層を観客として動員しようとしている。

しかし、この作品をみて、『映画っていいなぁ』と思う人はどのくらいいるのだろうか。TVドラマのスペシャル版みたいな作品で、レンタルすれば済む程度にしか感じなければ、彼女らが劇場に足を運ぶこと自体が無くなっているのではないだろうか。

この作品の製作陣は、作品を見た人に対して、映画を劇場で見ることの価値、を感じさせたと言えるのだろうか。TVの延長であればTVで見せるべきだったのではないだろうか。

映画というのは幾許かのお金を払って見る物である。国内映画は2年前のバブルともいえる好況により、なんでも劇場にかければいい、と勘違いしているかのような作品が多くなっている。

確かに昔から『アイドル映画』と呼ばれるものは存在した。しかし、製作陣はその作品に映画としての情熱を注いで、一本の作品として仕上げるのが本当ではないだろうか。

今の日本映画界に、映画を愛する人達がいなくなりつつあるのではないかと危惧せざるをえない。

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『相棒 -劇場版 -』を見ました

水谷豊&寺脇康文共演のTVシリーズがヒットしたことを受け、劇場版が製作された、『相棒 -劇場版 -』を見ました。

殺人の現場に謎の記号を残していくという連続殺人事件が発生。狙われた女性議員を警護する役が、特命係に回ってきた。右京は残された記号がチェスの棋譜であることに気づく…

TVシリーズの延長として製作された『相棒-劇場版-』。当然、TVシリーズを見ていることを前提として製作されている為、キャラ設定などは説明されていないので、シリーズ未見の方はネットなどで、人間関係などを捕まえておいてから、見に行くほうがいいでしょう。

ストーリー的にはTVシリーズと同じように、犯人に翻弄される警察と、それを尻目に独自の捜査で犯人に迫る特命係の二人、そして犯罪の裏にある真の犯罪、と言う構成。TVシリーズのファンは安心してみることが出来るでしょう。

今回は豪華なゲストが勢ぞろいですが、そのキャラたちもTVシリーズに登場しているので、その時の事件を知っている人には2倍も3倍も楽しめると思います。

さて、そのように楽しめる作品に仕上がってはいるのですが、残念ながら『映画』と言う視点で見ると脚本の練りこみが弱いと感じます。

まず、豪華ゲストを用意したのはいいですが、それらの中には必要性の殆どないキャラがおりました。得に松下由樹演じる武藤弁護士(TVシリーズ登場済み)のために時間を取った部分は、何の必要性があったのかと、見ている段階で感じていました。

そのほかにも、状況を説明するためだけのキャラなどが多く登場し、話がとっちらかった印象です。また場面転換のつながりが(特に前半)わるく、TVで放送する際にCMを入れる時間に出来るな、と感じてしまいました。

そして、犯罪の構成についても見終わった後に、大きな矛盾を感じました。『真の犯人』の目的を考えると、連続殺人にする必要性もなかったと思うし、チェスを利用して、警察を挑発する必然性も無いと感じます。

最も脚本の練りこみがなされていないと感じたのは、ラストの展開です。あの展開が、『真の犯人』の意図を汲んだ物なのか、それとも以前より議員が考えていた事なのかはっきりしないため、考えによっては『真の犯人』の犯罪自体に、『無駄』の印象を持ってしまいます。

この作品での見所は、西田敏行の迫力ある演技です。これは映画館の大画面で見るだけの価値ある演技で、思わず引き込まれます。この西田敏行と水谷豊の絡みは、ベテランの気迫を感じます。

作品としてみると、昨年ヒットした『アンフェア』の影響を受けちょっとアクションの要素を取り入れすぎたような気がします。TVシリーズも見ていたkainとしては、アクションよりも『刑事コロンボ』のような、犯人との推理ゲームの要素を巧みに描いた脚本のほうが、面白かったのではないかと思います。

『映画』としてみるのはややつらいのですが、GW期間に家族手見にいけるお勧め作品だと思います。TVの2時間ドラマのように感じで、お気軽に見に行くことをお勧めします。

http://www.aibou-movie.jp/

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『ブラックサイト』を見ました

ネットに開設された、殺人サイトを巡り捜査を進めるFBIと犯人の駆け引きを描いた『ブラックサイト』を見ました。

サイバー犯罪を捜査するジェニファー・マーシュ(ダイアン・レイン)は、ある日地元警察よりひとつのサイトの調査を依頼される。『Kill with me』と題されたそのサイトは、一匹の猫の虐待映像をライブで流し続けた。いったん接続できなくなったそのサイトは、数日後に再開され、今度は人間を虐殺する映像が流れ始めた。

ネット犯罪を取り上げる作品は、最近よく見られますが、この作品はサイバー犯罪と言うよりも、ネットを使った復讐犯罪がテーマです。その意味ではネット犯罪を、知識を駆使して解決するような展開を期待すると、ちょっと肩透かしを食います。

雰囲気としては『羊たちの沈黙』に近いと感じました。

作品中の描写は『ソウ』などの影響を受けたのか、かなり残酷な描写がありますので、その手の映像が苦手な人にはお勧めできません。

ストーリーは初めは猟奇的な犯罪と思わせる導入部といい、捜査が進むうちに、少しづつ犯人の意図が解明されながら、危険は操作する捜査官に及ぶなど、最近の犯罪サスペンス作品の中ではとても良い出来でした。

また、ダイアン・レインが力強い女性を演じているのも好感が持てます。

ただ、犯人像に関してはもう一捻りほしかったのと、捜査方法にも科学捜査の手法を使うなど綿密な描写を入れたほうがよりリアルに感じる気はします。

犯罪を扱う作品は、あまり綿密な犯罪実行描写を見せると、実際にそれを真似するやからが出てしまう心配もあるので、どうしても犯罪描写に関してはあいまいにせざるをえないのですが、この作品の場合、犯人の動機立てなどがやや短絡的な気がします。

また捜査方法についても、現代の科学捜査の手法などを描く部分がかけていて、旧来の捜査に終始しているように見えてしまったのは、主役たるマーシュが現場捜査官ではなく、基本的にはバックヤードでの捜査を担当していることを考えても、物足りなく感じます。

やや細かい部分は粗が見えましたが、サスペンス映画としての完成度は高い作品で、この手の映画が好きな人には必見の作品だと思います。

http://www.sonypictures.jp/movies/untraceable/

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