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『モンゴル』を見ました

浅野忠信が主演し、アカデミー外国映画賞にもノミネートされた『モンゴル』を見ました。

9歳のテムジンは妻を選ぶため、父と共にある部族を訪れた。そこで出会ったボルテを妻として選ぶ。そして5年後に迎えに来るといって、自分の部族へと帰っていった。しかし、その直後部族の長でも会った父が急死、テムジン親子は部下の裏切りにあい、草原に置き去りにされてしまう…

テムジン、後のジンギス・ハーンといえば世界最大の帝国を気づいた人物そして有名であるが、この作品はモンゴル統一直前までの描いている。そして

作品の構成はかなりリアル志向。その為英雄譚を見たいと思って劇場に足を運んだ人にとっては、ちょっと肩透かしを喰ってしまうだろう。

特に、浅野忠信は登場から殆どの場面が苦境の連続のため、『本当に主人公か?』と言うほど、オーラの無い薄汚れた男のように見えてしまう。事前情報が少なく、アカデミー賞ノミネートでこの作品を知り、ジンギス・ハーンをテーマにした作品の主役と聞くと、颯爽と馬に乗り威風堂々とした感じは、殆どありません。

ただし、それを持ってつまらないというわけではありません。衣装や生活ぶりはもちろん当時の雰囲気を伝えているし、おそらくは少年時代は苦難の連続だっことも(ここの内容は別にして)事実でしょう。

ただ、冒頭にあるような、西夏に捕らわれていたというのはフィクションではないかと思います。もともとテムジンはモンゴル民族を統一する直前までの彼の歴史は良く分からない部分ではありますが、このくだりに関しては、モンゴルの伝承などを元にしたのではないでしょうか。

またジャムカとの闘いについても、やや史実と違っている気がします。

さて、日本人の浅野忠信主演と言う面が大きく取り上げられていますが、その他の出演者もいい演技をしてました。また、中国&モンゴル人俳優達は日本ではあまりなじみは無いと思いますが、今回のテーマでは見事なまでに違和感の無い演技を見せてくれます。

とくにボルテを演じるクーラン・チュランは、神秘的な雰囲気を醸し出し、献身的に夫を支える一方、モンゴルの伝統をわきまえた女性として描かれ、見事に表現していました。

実はこの作品を見るにあたり思い出したのが、井上靖の小説『蒼き狼』です。昨年公開された映画『蒼き狼 地果て海尽きるまで』は見なかったのですが、この小説の中でも、ボルテはカリスマ的な女性として描かれていたと記憶しています。

この小説を読んだ感じと、映画の作品の雰囲気がかなりマッチしているように感じました。

リアルさを追求する一方、合戦シーンやテムジンのカリスマ性を感じさせるところでは、意図的に派手な演出などを使って見せています。終盤の大人数による合戦シーンはかなり見ものでした。

全体としてテムジンの指導者へ上り詰めるまでの物語といえるでしょう。テムジンという人物の生い立ちを知る上では、完成度の高い作品だと思います。

PS.ただし、ラストのエンド・ロールの際に流れる音楽は、日本人的に考えるとちょっと合っていない様な気がしました。

http://mongol-movie.jp/

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kain

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